軌跡
「そぉ??
そんなことないよーー」
「否、そんなことあるっ!!」
ガラッ。
「失礼しマース…」
「あ、新入生だぁーー!」
可愛い感じの先輩が来た。
小柄でショートカットで、
指の上でくるくるラケットを回している。
「あの…!
あたしたち初心者で…
卓球やるのも初めてなんですけど、
入れますか??」
「うん、ぜんぜん平気だよ!
少し打つ?」
「はい!!」
…ミク、勝手だな、
と思いながらも
あたしも
ラケットを手にした。
卓球のラケットって、
意外と重い。
けど、なんでだろう?
すごく好奇心が湧いてくる。
「それじゃぁ、
打ってみようか!!」
「「はい!!!」」