Rolling Love

「From:“修ちゃん”
Sub:久しぶりー
 本文:璃子元気?
    璃子に直接言うの遅くなってごめん。俺アパート追い出されて、おじさんの好意で璃子んちに住まわせてもらうことになった。
    実家からだと大学通うのキツイからほんとに助かる…めっちゃ迷惑かけると思うけどよろしくお願いします!」

 相変わらず修ちゃんらしい文面だなぁ、とほっとする。前にメールをもらったのは、同じ大学に通うのが分かった時だ。実に4カ月半ぶり。その時のメールもこんな感じで、無難な文面しか返せなかった自分が今でもむなしいんだけど、今回もまた無難なメールを返すしかなさそうで、嬉しいんだけどちょっと気分が沈む。
 久しぶり、修ちゃんも元気?急な話だったからびっくりしたよ、こちらこそよろしくね、なんて。心から思ってることだけど決して本音100%じゃないことを書き連ねて、そそくさと送信のアイコンをタップする。ケータイは、私に命じられた仕事をきっちりこなして、数秒が経つとふっとディスプレイの明かりを落として押し黙った。わたしはケータイをベッドの宮の上のスタンドにセットして、さっきよりもまた一段派手に、再びクッションへとダイブした。
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