1つの花
第1章 発芽
悠斗とは結構小さい頃からの仲だ。
親達の仲がいいから、頻繁にあっているけど恋愛対象で見たことはなかった。


中学三年の春、

「はい。ちゃんと約束守って使ってね!」

「わかったってば。大丈夫!!」

塾に通い始めたのをきっかけに携帯を買ってもらった。
ピンクの真新しい携帯で、すぐに気に入った。
すぐに友達の莉緒に報告した。

「よかったね!これで好きな人とたくさんメールできんじゃん。」

好きな人という単語が入り、少しドキッとしたがすぐに言い返す。

「そんな人いないってば。」

そういいながらも頭では、確かにと納得していた。
すると急に莉緒が何か思い付いたように顔を上げた。

「あ、悠斗のメアド教えてあげるよ!」

「え、何で悠斗?」

悠斗とは保育園が一緒だっただけで、小学校、中学校は別だった。
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