今日もそれは鳴らない。
鳴らない時計
__チッ..チッ..チッ..
彼の枕元に置かれたそれは、小さいけれど、確かな存在を主張しているようにもみえる。
静かな部屋では、嫌でも耳に入って、一定のリズムを刻んでいく。
「...耳障り」
けれど、その目覚まし時計がどんな音で鳴り響き、彼を起こしていたのか、私は知らない。
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