アンリクワイヤード・ラブ
「………」
「…………」
会話のない いつものあたしたち。
ちらっと風堂くんを見ると
難しそうな本を読んでいる。
それも いつもの事だ。
そういえば 風堂くんって
頭が良いんだよね…
最近のテストで学年1位だって
この前、先生が言ってたっけ……
すごいなぁ…
そんな事を思いながら
あたしは ジッーと風堂くんを見つめる。
少しして
バチッと風堂くんと目が合う。
慌てて あたしは自分の
お弁当に視線を戻した。
「………」
「……………」
相変わらず会話はない。
でも 屋上で過ごす
この時間は だんだんと
あたしにとって特別な時間になっていった