アンリクワイヤード・ラブ





「その中でも1年の" 風堂 涼 "は別格。
頭もトップクラス 顔もトップクラス。
すべて完璧の秀才の中の秀才!」



……ふ、風堂くんって…
そんなにすごい人だったんだ…



「…す、すごいね、なんか……」



「でも、確か 3年生に彼女がいるとか
そんな噂が回っていたような…」



…3年生に彼女……



3年生の校舎を見つめる
風堂くんの横顔が頭に浮かぶ…



ズキッ……



なにを今さら……
分かりきった事なのに…



……それでも風堂くんを
好きでいるって決めたんだ。



…大丈夫。
友達でも 好きの意味が違うくても……



あたしが 風堂くんを好き
それは変わらない事実–––––––。



「恵夢…?どうしたの?大丈夫?」



夏海ちゃんが心配そうに
あたしの顔を覗く…



「…大丈夫」



そう自分に言い聞かせるように
夏海ちゃんにニコッと笑いかけた。




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