アンリクワイヤード・ラブ





気になり あたしもクッキーを手に取って
口の中にいれる。


うーん…美味しいよね…?


甘さが効いてて……

……甘さ?


あ…もしかして……



「風堂くんって…
甘いの苦手だったりする?」



あたしの声に反応して
風堂くんは あたしの方を向く。



「…正解。」




「やっぱり…
ごめんね…あたし知らなくて…」



クッキーって甘い方が
美味しいって思ってたから…


まさか、風堂くんが
甘いの苦手だったなんて……


やっぱり まだまだ全然
風堂くんの事知らないなぁ…



「こっちこそ ごめん。
せっかく 作ったのに…」



申し訳なさそうな顔で
あたしの顔を見つめる…



…可愛い……
子犬みたい…



あたしがクスッと笑うと
風堂くんは ムッとしたような顔をして



「笑うなよ」


そう一言言って
あたしの頭をわしゃわしゃと撫でる



「もぉ!風堂くん!
髪ぐちゃぐちゃになったじゃん!」



「笑うあんたが悪い。」



風堂くんは 優しく微笑んだ。



あぁ…やっぱり……

好きだなぁ、風堂くんのこと…







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