アンリクワイヤード・ラブ





「あの…夏海ちゃん……
お昼 一緒に食べてもいい?」



昨日…屋上には行かないって
風堂くんに言っちゃったし……


それに…またあの階段で食べるのも……
風堂くんに会っちゃうかもだよね…




「別にいいよ〜
…でも 風堂はいいの?」



「…うん……
喧嘩…っていうか…その気まずくて…」



このまま 風堂くんを
忘れるのもいいかもしれない…


好きでいても意味がないなら……



「そっかぁ…
恵夢…大丈夫?」



心配そうにする夏海ちゃん。


最近、夏海ちゃんに
心配させてばっかりだ…


せっかく出来た友達なのに……



「ごめんね…
心配ばっかりさせちゃって」


あたしが謝ると


「謝る事じゃないよ!
それに 友達なんだから 心配ぐらいさせてよ」



夏海ちゃんは 頬を膨らませて言った。



「うん…ありがと!」



夏海ちゃんは あたしを笑顔にしてくれる
本当に 夏海ちゃんがいてくれてよかった…



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