「先生、それは愛だと思います。」完
第三章
突然の告白
「こんなに苦しいものなんだ……」
そう呟いた先生の声は、今まで聞いたことが無いくらい震えていて、弱弱しかった。
どうしてだろう。なんだかその弱った声を聞いたら、余計に愛しいという感情が溢れてしまったんだ。
先生、私は、本当の愛ってやつを、先生に教えることができるかな?
私だってまだ分かんないよ。
でも、先生が弱っている時に真っ先に駆け付ける権利が欲しいって思うよ。
先生の心のかさぶたの位置を、一番理解している存在になりたいと思うよ。
私は先生に、傷つけられても怖くないよ。
だから、もっと心の奥底まで、近づいてきてほしい。
近すぎて怖いと感じるくらい、後戻り出来ないくらい、私の深みにハマってほしい。
先生、知らなかったでしょうけど、私は、意外と欲しがりなんだよ。