「先生、それは愛だと思います。」完
そうか、私は最後か……。
別にいいんだけど、それまで体力が持つかな……。
ユイコに熱があるのではないかと言われてから、完全に熱があることを意識してしまい、本当に体調が悪くなってきた。
皆は男女でペアになり、低クオリティーのこのイベントをわりと楽しんでいる。
徐々に私の番が近づいてきたので、重い腰を上げた。
でも待てよ、私のクラスは女子が一人多い。ということはもしや私は一人で行くことになるのか?
数学の先生に訴えかけるような視線を投げると、彼は忘れていたというように笑った。
「文月は特別大サービスだ。高橋先生と行ってきなさい」
本当とんでもねぇなこの人。
なんてこと提案してくれたんだちくしょう。
「えー!! 文ちゃんずるい私もついてくー!」
「高橋先生私も!」
こうなるのは十分予想できただろうに、どうしてそんな軽率な発言をしたんだ。
友人に激しく肩を揺すられて、余計熱が上がってしまいそうだ。
「いやいいです、一人で行きま」
「文ちゃん、行こうか」
「ほ、本当にいいですから……」