「先生、それは愛だと思います。」完
外は熱風がひどく、茹だる様な暑さだった。
Tシャツにパンツというラフな格好でコンビニに入ると、一気に冷えた空気が体を包み込んでくれた。
暑い場所からクーラーの効いた部屋に入った時の快感はたまらない。
飲み物とガムと適当なお菓子をカゴに入れ、雑誌売り場に向かうと、突然服の端を誰かに掴まれた。
「文ちゃん?」
反射的にそう言って振り返ると、そこには生徒の楠麻衣がいた。
相変わらず猫のように丸い大きな瞳で俺を捉えて、首をわずかに右に傾けている。
「せーんせ、偶然ですねこんにちは。ぶんちゃん、じゃなくて、楠です」
「ああそう」
「何その反応ー!」
「静かにしようね」
うわー、だるい奴に見つかった。俺は心の底からそう思った。いや、もしかしたら声に出ていたかも。
楠はキャンキャン騒ぎながらも、俺との距離を詰めてくる。
俺は読んでいた雑誌をカゴに雑に投げ入れて、さっさと会計に向かおうとした。
「先生、受験頑張ってる生徒にアイス買ってよ」
「分かったこれな」
「ロックアイスとかそんなガチなアイスじゃなくて!」
「文句多いな君は」
「ハイこれ! チョコミントアイス買って!」
Tシャツにパンツというラフな格好でコンビニに入ると、一気に冷えた空気が体を包み込んでくれた。
暑い場所からクーラーの効いた部屋に入った時の快感はたまらない。
飲み物とガムと適当なお菓子をカゴに入れ、雑誌売り場に向かうと、突然服の端を誰かに掴まれた。
「文ちゃん?」
反射的にそう言って振り返ると、そこには生徒の楠麻衣がいた。
相変わらず猫のように丸い大きな瞳で俺を捉えて、首をわずかに右に傾けている。
「せーんせ、偶然ですねこんにちは。ぶんちゃん、じゃなくて、楠です」
「ああそう」
「何その反応ー!」
「静かにしようね」
うわー、だるい奴に見つかった。俺は心の底からそう思った。いや、もしかしたら声に出ていたかも。
楠はキャンキャン騒ぎながらも、俺との距離を詰めてくる。
俺は読んでいた雑誌をカゴに雑に投げ入れて、さっさと会計に向かおうとした。
「先生、受験頑張ってる生徒にアイス買ってよ」
「分かったこれな」
「ロックアイスとかそんなガチなアイスじゃなくて!」
「文句多いな君は」
「ハイこれ! チョコミントアイス買って!」