麗しき星の花
「わあー、こんなふうになってるんだ。凄いですねー」
橘家の本邸から少し離れたところにある、木々に囲まれた野外射撃場。その屋根の下にあるテーブルで魔銃『クローリス』を分解してメンテナンスしていたら、玲音が目を輝かせて傍に寄ってきた。
「危ないから、触らないでね?」
「はいっ、わかりました!」
大きな茶色の瞳を細めて、愛らしい笑みを浮かべる玲音。かわいいから頭を撫でてあげる。
「いつもこうしてメンテナンスするんですか?」
「うん、毎日必ず。ちゃんとしないと、暴発するかもしれないから……」
「そうなんですね。やっぱり手入れは大事なんですね」
「そうだね。玲音のピアノも、そう?」
「はい。調律は定期的にしてもらっていますし、僕もちゃんと拭いてあげていますよ。僕のベーゼンドルファー、綺麗でしょう?」
「うん、綺麗。ちゃんと大切にしていて、えらいね」
「えへへへー」
また頭を撫でてあげると、玲音は頬を染めて嬉しそうに微笑んだ。
少しクセのある茶髪の愛らしい男の子は、こっちに来てすぐに懐いてくれて、弟が“もう一人”増えたみたいで楽しい。
……一人は“兄”だけど。
メンテナンスを終えたクローリスを組み立て、右大腿のホルスターに収める。そしてもう一丁の『ヴィオラ』を手に取る。
「リィファさんは二挺拳銃なんですね。かっこいいなぁ。でも……弾の交換? はどうするんですか?」
「通常弾のときは、こっちの、クローリスしか使わないよ。弾の……そう、交換が、出来ないから」
「じゃあ、どういうときに二挺にするんですか?」
「魔力で装填するとき」
ヴィオラも解体しながら、そう答える。
橘家の本邸から少し離れたところにある、木々に囲まれた野外射撃場。その屋根の下にあるテーブルで魔銃『クローリス』を分解してメンテナンスしていたら、玲音が目を輝かせて傍に寄ってきた。
「危ないから、触らないでね?」
「はいっ、わかりました!」
大きな茶色の瞳を細めて、愛らしい笑みを浮かべる玲音。かわいいから頭を撫でてあげる。
「いつもこうしてメンテナンスするんですか?」
「うん、毎日必ず。ちゃんとしないと、暴発するかもしれないから……」
「そうなんですね。やっぱり手入れは大事なんですね」
「そうだね。玲音のピアノも、そう?」
「はい。調律は定期的にしてもらっていますし、僕もちゃんと拭いてあげていますよ。僕のベーゼンドルファー、綺麗でしょう?」
「うん、綺麗。ちゃんと大切にしていて、えらいね」
「えへへへー」
また頭を撫でてあげると、玲音は頬を染めて嬉しそうに微笑んだ。
少しクセのある茶髪の愛らしい男の子は、こっちに来てすぐに懐いてくれて、弟が“もう一人”増えたみたいで楽しい。
……一人は“兄”だけど。
メンテナンスを終えたクローリスを組み立て、右大腿のホルスターに収める。そしてもう一丁の『ヴィオラ』を手に取る。
「リィファさんは二挺拳銃なんですね。かっこいいなぁ。でも……弾の交換? はどうするんですか?」
「通常弾のときは、こっちの、クローリスしか使わないよ。弾の……そう、交換が、出来ないから」
「じゃあ、どういうときに二挺にするんですか?」
「魔力で装填するとき」
ヴィオラも解体しながら、そう答える。