麗しき星の花
ああ、眠い。
早朝5時。朝日が登り始める前、いつもの時刻に起きだしたシンは、珍しくぼんやりと寝ぼけた顔をしていた。
ここ最近、今までにないほどの眠気に襲われている。いつでもスッキリ覚めていたはずの体は、前日の疲れが抜け切らず、もんにょりとしていた。
「あー、やばい……魔力、魔力、食いっちー……」
言葉がちょっとシルヴィに感化されているシン。しかし魔力不足が否めないのは事実。前日の夜に奪われる魔力が、一晩で回復出来る量を上回っているのだ。……ああ、困った。なじょしたらいいんだべー。
地の文までシルヴィに侵されていることは置いといて、シンはいつものようにリィを起こすため、隣の部屋へ向かった。
「リィ、朝だぞー、おき……」
欠伸をしながらドアを開けたところで、シンは固まった。
部屋いっぱいに埋め尽くされた碧色の塊。
「すこー……すこー……」
かわいい寝息に合わせて巨体が上下に動いている。そしてそれがリィを押しつぶしていた。
「し、シルヴィいいいいー! リィっ、大丈夫か、リィー!?」
碧色の巨体と壁の隙間に体を滑り込ませ、ベッドの向こう側に回ると、まだ鋭さのない爪のある手に押しつぶされ、青くなっているリィを発見した。
「……う、し、死ぬ……」
「リィファ! 気をしっかり持て! シルヴィ、起きろ! 人間の姿に戻れ、早くー!」
早朝5時。朝日が登り始める前、いつもの時刻に起きだしたシンは、珍しくぼんやりと寝ぼけた顔をしていた。
ここ最近、今までにないほどの眠気に襲われている。いつでもスッキリ覚めていたはずの体は、前日の疲れが抜け切らず、もんにょりとしていた。
「あー、やばい……魔力、魔力、食いっちー……」
言葉がちょっとシルヴィに感化されているシン。しかし魔力不足が否めないのは事実。前日の夜に奪われる魔力が、一晩で回復出来る量を上回っているのだ。……ああ、困った。なじょしたらいいんだべー。
地の文までシルヴィに侵されていることは置いといて、シンはいつものようにリィを起こすため、隣の部屋へ向かった。
「リィ、朝だぞー、おき……」
欠伸をしながらドアを開けたところで、シンは固まった。
部屋いっぱいに埋め尽くされた碧色の塊。
「すこー……すこー……」
かわいい寝息に合わせて巨体が上下に動いている。そしてそれがリィを押しつぶしていた。
「し、シルヴィいいいいー! リィっ、大丈夫か、リィー!?」
碧色の巨体と壁の隙間に体を滑り込ませ、ベッドの向こう側に回ると、まだ鋭さのない爪のある手に押しつぶされ、青くなっているリィを発見した。
「……う、し、死ぬ……」
「リィファ! 気をしっかり持て! シルヴィ、起きろ! 人間の姿に戻れ、早くー!」