麗しき星の花
「はううう、シンー……もあもあ、白いっ、はううう、もあもあー……!」
「にいぢゃああああ、あんもっ、あんもおお! あんもがああああ、あんもがああああ!」
動揺しているのか、2人ともわけの分からないことを叫び、しかも同時に声を出すので更にわけが分からない。
「お前ら何言ってんだよ、ちょっと落ち着け!」
リィに首を絞められ、シルヴィに腰の骨を折られそうになりながら──シルヴィは幼女の姿ではあるが、腐ってもドラゴンなので気を抜くと怪力を発揮してしまうのだった──シンは兄らしく妹たちを叱りつけた。
それからバスルーム内に目をやる。
丸い湯船からは湯気が立ち、換気扇にゆっくりと吸い込まれていっている。湯気のことをもあもあ……と表現できなくもないが、それが妹たちを怖がらせているとは思えない。かと言って、広いバスルーム内に変わった物は見当たらない。
窓は少し低い位置についていて、湯船に浸かったときに庭の花壇や景色が美しく見えるよう計算されている。人が通らない場所で、覗かれる心配もないのでカーテンなどはかけていない。……そこに何かいたのだろうか。
「あんもっ、あんもおおおお!」
シルヴィが泣きながら訴える。先程から何か単語を言っているように聞こえる。
「も、もあもあっ、もあもあっ」
リィも震えながら訴える。……湯気のことではないだろうから、こちらは意味不明。
「あんもって、なんだ」
シンはシルヴィの怪力に必死に耐え、なおかつ落ち着かせようと泡だらけの頭を撫でてやる。
「にいぢゃああああ、あんもっ、あんもおお! あんもがああああ、あんもがああああ!」
動揺しているのか、2人ともわけの分からないことを叫び、しかも同時に声を出すので更にわけが分からない。
「お前ら何言ってんだよ、ちょっと落ち着け!」
リィに首を絞められ、シルヴィに腰の骨を折られそうになりながら──シルヴィは幼女の姿ではあるが、腐ってもドラゴンなので気を抜くと怪力を発揮してしまうのだった──シンは兄らしく妹たちを叱りつけた。
それからバスルーム内に目をやる。
丸い湯船からは湯気が立ち、換気扇にゆっくりと吸い込まれていっている。湯気のことをもあもあ……と表現できなくもないが、それが妹たちを怖がらせているとは思えない。かと言って、広いバスルーム内に変わった物は見当たらない。
窓は少し低い位置についていて、湯船に浸かったときに庭の花壇や景色が美しく見えるよう計算されている。人が通らない場所で、覗かれる心配もないのでカーテンなどはかけていない。……そこに何かいたのだろうか。
「あんもっ、あんもおおおお!」
シルヴィが泣きながら訴える。先程から何か単語を言っているように聞こえる。
「も、もあもあっ、もあもあっ」
リィも震えながら訴える。……湯気のことではないだろうから、こちらは意味不明。
「あんもって、なんだ」
シンはシルヴィの怪力に必死に耐え、なおかつ落ち着かせようと泡だらけの頭を撫でてやる。