麗しき星の花
「はい……肝に銘じます……」
ボロボロになったフェイレイは、リディルに後ろから抱きつく格好で癒されていた。リディルが放つ癒しの白い風に、赤い髪が揺れている。
子どもたちはリディルの膝の上に頭を乗せて眠っているし、みんなくっついた状態になっている家族を眺め、ローズマリーの目に僅かに憂色が混じった。
「ごめんなさいね……家族をバラバラにしてしまって」
その言葉に、フェイレイもリディルも首を横に振った。
「ああ、大丈夫ですよ。寂しいけど、そろそろ旅立たせていい年だしな」
「うん……この子たちが、自分の道を見つけに行くのに丁度いい」
「それに、ここにいるより安全だ。あそこには気のいい人たちがたくさんいるし、色んな種族や考えを持った人がいる」
「……きっと、楽しんでくれると思う。だから……気にしないでください」
2人の穏やかな微笑みを受けて、ローズマリーにも笑顔が戻る。
「向こうには最高の拳闘士がいらっしゃるとのことでしたね」
「拳闘士っていうか……まあ、似たような感じの人たちはいるよ。俺が勝てなかったサムライっていう職業の人もいるし、海のお姫様とか、フルボッコされる闇の帝王とか、幽霊とか、黒い珠の化身の人とか、ああ、竜を飼ってる? 人もいたな。とにかく色んな種族がたくさんで社会勉強にもなるし、おまけに強い人だらけで楽しいんだ」
「以前にも聞きましたけれど、本当に興味深い世界ですわね。まあ……その方々と一緒に切磋琢磨していくのも良いでしょう。この子たちの将来、私も楽しみにしているのです」
「皇后陛下にそう言ってもらえると。光栄です」
ボロボロになったフェイレイは、リディルに後ろから抱きつく格好で癒されていた。リディルが放つ癒しの白い風に、赤い髪が揺れている。
子どもたちはリディルの膝の上に頭を乗せて眠っているし、みんなくっついた状態になっている家族を眺め、ローズマリーの目に僅かに憂色が混じった。
「ごめんなさいね……家族をバラバラにしてしまって」
その言葉に、フェイレイもリディルも首を横に振った。
「ああ、大丈夫ですよ。寂しいけど、そろそろ旅立たせていい年だしな」
「うん……この子たちが、自分の道を見つけに行くのに丁度いい」
「それに、ここにいるより安全だ。あそこには気のいい人たちがたくさんいるし、色んな種族や考えを持った人がいる」
「……きっと、楽しんでくれると思う。だから……気にしないでください」
2人の穏やかな微笑みを受けて、ローズマリーにも笑顔が戻る。
「向こうには最高の拳闘士がいらっしゃるとのことでしたね」
「拳闘士っていうか……まあ、似たような感じの人たちはいるよ。俺が勝てなかったサムライっていう職業の人もいるし、海のお姫様とか、フルボッコされる闇の帝王とか、幽霊とか、黒い珠の化身の人とか、ああ、竜を飼ってる? 人もいたな。とにかく色んな種族がたくさんで社会勉強にもなるし、おまけに強い人だらけで楽しいんだ」
「以前にも聞きましたけれど、本当に興味深い世界ですわね。まあ……その方々と一緒に切磋琢磨していくのも良いでしょう。この子たちの将来、私も楽しみにしているのです」
「皇后陛下にそう言ってもらえると。光栄です」