過保護な彼にひとり占めされています。



「この前頼んだ合コンの件、頼んでくれたか?」

「あぁ、はい。翠に連絡したら、『メンバー集めておく』って言ってましたよ」

「マジで!?やったー!」



ガッツポーズをする井幡さんは置いておいて……今相葉、『翠に連絡したら』って言った?



「って……あれ、成宮さんと、連絡とってるの?」



恐る恐る問いかけると、相葉は不思議そうに頷く。



「うん?あぁ、まぁ普通に。今度大学の同級生で集まろうって話もしててさ」



そ、そっか……部署交流会が終わっても、個人的に連絡くらいとるよね。

もしかしたらそうやって連絡をとって、会って……ってやっているうちに成宮さんが本気を出してしまうかもしれない。

尚更、相葉に気持ちを伝えるのは早い方がいいかもしれない。心は一気に焦り出す。



そんな私に、相葉は突然鼻をぎゅっとつまんだ。



「ふがっ」



思わず出たマヌケな声に、その顔はおかしそうに笑う。


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