過保護な彼にひとり占めされています。



「なに変な顔してるんだよ、考えごとか?」

「……まぁ、いろいろ」

「ふーん。ま、あれこれ考えるより今はクリスマス楽しみにしておけよ。美味い店、連れて行ってやるから」



私がなにを考えているかなんて、きっと相葉は気付いてない。

だけど「な」とこぼしてくれるその笑顔が、恐れや不安、焦りを包んでくれる。

今は、クリスマスを楽しみに。



「……うん、」



彼と過ごせる夜を、楽しみに。決意を固めるんだ。






『好き』、そう言ったら、彼はどんな反応をするかな。

驚く?笑う?それとも、喜んでくれる?



分からないままでいたこの心の、辿り着いた答えを、どう受け入れてくれるのかな。






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