過保護な彼にひとり占めされています。
「村本?どうかしたか?」
怖いよ。
本音を知ること。答えを伝えて、『本気にした?』と笑われること。
信じてる、信じたい。
それなのに恐れは消えてくれない。
好き。だから伝えたい。
好き。だけど傷つきたくない。
好き。それならいっそ
「……告白の答え、言おうと思ってた」
突然切り出した話に、相葉の顔つきは真剣なものとなる。
「ごめんね。……やっぱり、相葉とは付き合えない」
小さくつぶやくとその目は驚くことなくまっすぐにこちらを見た。
「理由は?」
「前から言ってるじゃん。相葉のことは、友達としてしか見られないって」
誤魔化すように笑って目をそらす。けれど、相葉は私の頬に手を添え、ぐいっとそちらを向けさせる。
「本気なら、ちゃんと目見て言えよ」
真っ直ぐ目を見て伝えた気持ちに、目を見て返すことは当然なのかもしれない。
だけど、無理だよ。その目をしっかりと見たら、沢山の気持ちが込み上げる。
怖い、不安、信じがたい。
私なんて、私みたいな、そう思えば思うほど、からかわれているんじゃないかって一層分からなくなる。