いつか晴れた日に

１

遮光カーテンの隙間から、射し込む朝陽で目が覚めた。

もう、朝なんだ。と、暢気なことを呟いて、ハッとして目を開ける。

視界に飛び込んできたのは、見覚えのあるアイボリーの壁紙に３２型の液晶テレビ。

それから、床に読まずに積んだままのファッション雑誌。
ガラステーブルには、携帯電話とわたしが普段身につけている指輪と腕時計。

ああ、大丈夫。間違いない、ここはわたしの一人暮らしの部屋だ。


ホッとしたのも束の間、直ぐにこめかみにズキズキと刺すような痛みと、胃からはムカムカと、どうにもならないような吐き気が込み上げてきた。
　　　　

「気持ち悪い……」

もう、何やってるのよ、わたし。飲み過ぎて二日酔いなんて。
今日が休みでよかった。

　　　
昨夜は派遣仲間の亜紀と、仕事帰りに居酒屋へ。
それは、彼氏がいないわたし達の週末のお約束のようなもの。

昨夜はちょっとだけ飲みすぎたかな？
きっと、最後の一杯が多かったんだ。

あぁ、気持ち悪いし、喉が渇いた。

お水を求めて、ベッドから這い出ようとすると、何処からともなくよく冷えたペットボトルのミネラルウォーターが差し出された。