いつか晴れた日に
あのね、涼。
涼が目覚めて、わたしのことを覚えて無くても、わたしはそれでもいいと思っているの。

人間になった涼ともう一度、恋をするから。

涼がわたしを好きになってくれたら、最初に出会った日のことから話をしてあげる。

涼は信じる?

チビタが涼で、こうして人間になってわたしの前に現れて。

わたしの大切な人になった。


『怜奈ちゃん、起きて』

……ん、涼?

瞼が重くて目が開けられない。

涼が声を出さずに笑っている。

そんな気がして、少しムッとするけれど。

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