いつか晴れた日に
「はい、お水」
気が利くじゃない。と、ベッドの中から、差し出されたソレを受け取って、豪快にゴクゴクと飲み干していく。
あぁ、少し楽になったかも。
……ん?あれ?ちょっと、待って。
そんな、ハズは……。だって、わたしは一人暮らしなんだよ?
じゃ、誰がわたしにお水を?
恐る恐る顔を上げると、目の前には上半身裸のイケメンがいて。
目が合うと、飛び切りの笑顔でニコリと微笑んだ。
何っ?どういうこと?なんで上半身裸なの?
まさか、わたし?
慌てて自分の格好をチェックする。パジャマ代わりの部屋着に、ちゃんと下着も身に着けている。
うん、大丈夫。脱いだ形跡はないみたい。
で、この男は誰?
昨夜は、記憶が無くなるほど、飲んだわけじゃない。一人で帰ってきて、戸締りをしたのを覚えている。
着替えてメイクを落としたあたりから記憶が曖昧だけど、男なんてお持ち帰りした覚えはない。
と、いうことは……。
泥棒?ストーカー?変態?そのどれかなの?
途端に頭から血の気が引いていく。