いつか晴れた日に
6
亜紀との仲が拗れてから、一週間が過ぎた。
相変わらず、必要最低限の言葉しか交わしていない。
話しかけてもムッとされるので、わたしから話しかけるのは止めてしまった。
連絡事項は社内メールかメモ。
緊急で交わす言葉は単語のみ……。
はぁ。
気がつけば、溜め息ばかりを吐いている。
数日前に派遣会社の担当さんに辞めたいと相談すると、なんだかんだと理由をつけて、契約満了まで頑張って欲しいと丸め込まれてしまった。
だけどやっぱり、どう考えても一緒に働くのは無理だと思う。
……辛いな。
こんなとき、涼が傍にいてくれたらいいのに。
涼に逢いたい。涼の声が聞きたい。
……あ、ダメ。涼のことを考えると涙が出てしまう。
事務所で泣くなんて、社会人として失格だ。ハンカチを握り締めると、慌てて洗面所に駆け込んだ。