世界が終わる瞬間
「時間って‥‥‥」
何?と、言おうとした瞬間。
母さんが手に持っていた何か、
そう、スイッチのようなものを、
なんの躊躇いもなく、スッと押したのだ。
その瞬間、
大きな爆発音が聞こえたかと思うと、
ごうごうと大きな炎が街を包み込んでいた。
こうして見てみると、
今まで生活してきた街は、
まるで何かの実験施設のように窮屈そうだ。
人なや悲鳴など風の音や鳥の声など、
もう聞こえない。