【アイノウタ】
大変だぁ!!
カレンダーを留めてあったピンの片方が今にも落ちそう!
あたしはベッドから瞬間移動的速さでカレンダーまで飛んで行き、剥がれそうになってるカレンダーを押さえる事に成功した。
ふぅ……あぶないあぶない。
「うわっ! 夏希さん!?」
とハルが驚きながら振り向いて
「熱は……?」
目をパチパチさせてる。
「熱!? うん、ないないない!
お昼作るね!」
あたしはカレンダーのピンを壁に食い込むかってほど押し留め、又風が入ってカレンダーが捲れないよう窓をサッと締め、一階のキッチンへと逃げるように降りて行った。
パスタを茹でる準備をしていると、ハルとモモが降りてきた。
モモはお絵描きを始め、ハルは……
ダイニングの椅子の背もたれが前になるような形にまたがり、座ってジーッと真顔でこっちを見てる。
チラッと見ると目が合う。
ヤバイ。
雑誌でよく見るあの顔だ。
綺麗すぎて直視したら目潰しに合いそうなほど眩しい。
そんな目で、そんな顔で見ないでよ!
あたしはまだ現実を受け入れられずに心臓バクバクなんだから!