一途な恋
しばらくして着いたのはプラネタリウムだった。

『椿、星好きだろ?』

「うん…!」

私の目には涙が溜まっていた。

『っ!?なんで泣くんだよ!?』

「カ~くんとまた来れたのが嬉しくて…」

カ~くんはなにも言わずに微笑んで、私を抱き締めた。

『椿…?』

「なに?」

『今でも俺のこと…「大好きだよ!」』

私はカ~くんの言葉に被せるように言った

『そっか。ありがとな』

カ~くんは少し赤くなった顔を隠すように俯いた

「カ~くんは…?」

『好きだよ。』

自分から質問したくせに私は顔が赤くなった…

『椿…付き合おっか』

「うんっ!」

私は元気よく返事をしてカ~くんに抱きついた

「カ~くん。」

『ん?』

「だ~いすき♡」

カ~くんは私の頭をクシャクシャと撫でて私の顔をカ~くんの胸に埋めた。

ボフッ…

「ちょっ…カ~くん、苦しいよ」

『うるせぇ…今は見んな。』

カ~くんの心臓の音が聞こえる…
ドキドキしてる…
今は照れてる顔を見られたくないらしい

ブーーーッ…

プラネタリウムの開演ブザーが鳴った。

『始まる。行くぞ』

そう言ってカ~くんは私と手を繋いだ。
もう少しあのままで居たかったな…
ちょっと残念…

私たちは適当に席に着いて、
天井に浮かぶ満天の星を観ていた。
一つ一つ星座の説明がされた。

「うわぁ~…キレイ♡」

何度観ても感動する
私はカ~くんの方を見た
すると、カ~くんと目が合った。

「どうしたの?」

『…可愛いな~と思って』

カ~くんはニッコリ笑った
私は恥ずかしくなって俯いた…

『さっきの仕返し…笑っ』

「もぉ!」

『怒んなって笑っ』

そう言って私のおでこにチュッ…と
優しくキスをした…

一瞬で私の体温が上がり、
ドキドキが止まらなかった…

そのあと私はプラネタリウムに集中できるわけもなく、ずっとボーッ…していた

『椿?』

大好きな声に呼ばれて我に返った…

「なっ、何!?」

『終わったよ?』

「あ、うん。キッ…キレイだったね?」

『ウソつき。観てなかっただろ?』

バレてたんだ…
あんなことされて集中できるわけないでしょっ!?

『帰ろ?』

「う、うん…!」

私はカ~くんに家まで送ってもらった。

『今日はありがとな』

「こちらこそ、ありがとう!」

じゃあね、と手を振って家に入ろうとした途端…私は腕を引っ張られて勢いでカ~くんの胸に収まった。

「カ~くん…!?」

今日はカ~くんにドキドキさせられっぱなしだな~…
ちょっと積極的…

『椿…ずっと一緒に居ような』

「うん!約束だよ?」

『約束。』

私の目から一筋の涙が流れていた…
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