一途な恋

放課後。
カ～くんはまた他のクラスの女の子に呼び出されて、私は教室でカ～くんが戻ってくるのを待っていた。

ガラッ…

『ごめん。お待たせ』

「大丈夫～、帰ろ？」

私はカ～くんの手を握って歩き出した…

『女子ってめんどくせぇよな…』

「どうして？何かあったの？」

カ～くんによると振った女の子が怒って
“彼女に復讐してやる‼”って言ってたらしい…確かに女子は面倒くさい。

えっ!?彼女…って私!?
私に復讐するってこと!?
どうしよ…怖っ‼

『安心して…俺が守るから。』

「ありがと…」

私は泣きそうになった
カ～くんの言葉はどんな言葉よりも暖かくて心強い。


次の日。
昨日の女の子の言う通り、私は昼休みに屋上に呼び出され復讐された…

私はたくさんの女の子に囲まれ、
数々の罵声を浴びせられた…

カ～くん…助けて‼

心の中で叫んだ…


楓side。

楓『アレ？…椿、知らない？』

男子『如月なら、女子に呼び出しされてたよ～…』

１人の男子が俺に返事した。
俺は嫌な予感がして、走って屋上に向かった…

椿が無事でありますように…

ガチャッ…

椿は女子たちに囲まれていた。

『何やってんだよ…』


椿side。

ドアの前に立っていたのは、
大好きなカ～くんだった…

「カ～くん…」

カ～くんが私を囲む女の子たちを見る目は今まで見たことないくらいにとっても鋭くて冷たい。
私は怖くて顔が見れなかった…

そんなカ～くんの目を見て女の子たちは
泣きそうな顔をしながら屋上から去っていった…。

その瞬間…全身から力が抜けて、私は崩れ落ちた。

『椿…大丈夫か？』

「…大丈夫だよ…。」

カ～くんはガタガタ震える私をギュッと抱き締めた…

『遅くなってごめん…』

私には分かった…
カ～くんも少し震えてた。

「ありがとう…来てくれて。」

私が呟くとカ～くんは腕を私の頭にまわして、優しくキスをした…
その時のキスは涙でしょっぱかった…