1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
「ほら、食べなきゃ…」
「分かってます!」
レンゲを取られそうになって慌ててかわすと、ならどうぞと微笑んでくる。
その笑みさえも怖いと思ってしまいました。
せめてもの抵抗にとゆっくりと食べました。でも…。
「はいよく食べました。ご褒美あげなきゃね。昨日は僕も焦ってたから痛かっただろう?今日はゆっくりにしようね」
何がご褒美なんですか?与えられるのは屈辱しかないのに…。
抵抗なんてさせてもらえるはずもなく、必死に耐えることしか出来ませんでした。
まだ、昨日の方がましだったと思えてしまうくらい、その人はしつこく触れてきた。その人が帰ったのはまた何時間も経った後でした。
こんな、繰り返されるなら死んだ方がましだ…。