1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
母親が父さんと離婚したのは俺が5歳の時。
父さんは俺のことを本当に大切にしてくれた。
でも、母親が俺の親権を譲らなかったらしい。
父さんがいなくなってから、母さんは毎晩飲み歩くようになり、俺はそんな母親の苦労ネタにされ、同情した男から金を貰ってた。
ほぼそれが生活費。
そんな生活が続いて、ある日突然今の父親が現れた。
父親は俺を見るなり母親にプロポーズした。一代発起した社長で、金持ちだった。
そんな人に母親は食いつかないはずがない。