1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
「大宮が見つけたんだってさ」
「そうなの?」
「はい。でも、あいつらよもちゃんを連れ戻そうとすると思います」
「…つまり、1点には身は置けないってわけね。桃、ともとみあは私たちが責任をもって預かるわよ」
「よろしく。とも、みあ、紅葉の言うことちゃんと聞くのよ」
「「うん!」」
「よもぎちゃんも、泊まりにおいでね」
「ありがとうございます」
その後も少し大騒ぎになって、赤ちゃん…いえ、咲ちゃんが泣き出してしまいました。
「お母さん、私頑張るよ」
「…よも、無理はしないで」
「うん」
咲ちゃんの泣き声が響く中、病室を出ました。
後を追いかけてきてくれた神野くんと雷斗くん。
…雷斗くんにばれちゃうけど、きっと大丈夫です。