1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
公園から近いバス停で降りて、フードを被ります。雷斗くん今日来ますかね…。
そんな不安を抱えながらでしたが、不安は不要でした。神野くんも雷斗くんも公園の中で待っていてくれたみたいです。
「あ、ハル」
「こんにちは!」
「…行くぞ」
雷斗くんごめんなさい。
最敬礼で挨拶してくれたのに、それに答えない私って…。
来た道をすぐに戻って駅に向かいます。
神野くんと雷斗くんはすぐに追いかけてきてくれましたが、雷斗くんは見なくても分かるくらい落ち込んでいるみたいです。
「ハル、今日はどこ行くんだ?」
「警察関係者のとこ」
「え?警察って…信じれないんじゃ」
「アホか。私の知り合いのとこに行くんだよ」
あ、また雷斗くんがしょんぼりと…。
言ってないのに分かるわけないじゃないですか。私のバカ!