1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
「顔赤いけど、熱でもあんの?」
「あ、ありませんッ」
「なら、なんでそんなリンゴみてぇな顔してんの?」
「聞かないでください!!」
うぅ、昨晩の自分の行動が恨めしいです。
せっかく迎えに来てくれたのに、歩き出しちゃいました。
神野くんはすぐに隣に来てくれましたが、感じ悪いですよね…。
「晴野」
「はい…?」
「昨日、大丈夫だったか」
「…お父さんとお母さんからの愛情を再確認しました」
「え、あ…よかったな…?」
神野くんも疑問形での返しです。
うぅ、とにかくいろんな意味で恥ずかしいんですよ!!
何となく会話がなくなりましたが、それが気まずいという訳でもなく、ただなんとなく黙っていました。