1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
「おぉ、きれいな背負い投げ」
「俺もやろっと!」
呑気なことを言いながら神野くんと雷斗くんは最後の1人を相手に不敵に笑う。
まず神野くんが背後に回り相手の首後ろに裏拳を入れ、その怯んだすきに雷斗くんが相手の腕を掴み、前言通り背負投げを決めました。
思わずパチパチと拍手を送ると、雷斗くんは笑ってくれました。
「って、今のうちに行くぞ」
「はい!」
神野くんと雷斗くんが差し出してくれた手を握って走り出す。
その後、バスを使って何とか地元まで無事に戻れました。