1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
「晴野、はよ」
「よもちゃんおはよ~」
「おはようございます」
今日の待ち合わせは学校です。
制服姿の2人の周りには少し女の子たちがいて、少し睨まれました。
みなさん今は授業中です。
「あれ、そう言えば2人とも出席だけでも確認もらってますよね…?」
「それは心配すんな。STだけ出てる」
「俺も大丈夫だよ」
そう言えば普通に平日なのに私は2人を連れ回していたんですね。
少し…いや、大分面目ありません。
「で、なんで学校?」
「公庄先生にお会いしようと思って」
「なら職員室だな」
神野くんが職員室に歩き出したので、それにちょこちょこついて行くことにします。
時々感じる視線は、私が私服…しかも真っ黒ズボンに黒パーカーという格好のせいでもあるようです。
仕方ないじゃないですか。制服取りに行く時間がなかったんです。