1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
「なぁ、担任は誰に頼まれたんだ?」
「黙秘していて、口を開かんのだ」
「…あの、担任の先生と話させてもらってもいいですか」
「え?あぁ。分かった」
公庄先生はすぐに立ち上がり、呼びに行ってくれました。
それにしても、やることが細かくて正直尊敬しますね。
まさか印刷されたものまで作り直すとは…。
「よもちゃん、卒アルは…?」
「え」
「卒アルなら、みんな持ってるし流石に全員分集めることなんて出来ないんじゃない?」
「そうか、在籍していたという記録はなくても、卒アルなら流石に晴野の部分だけ消すとかいうことも出来ない」
雷斗くんの提案なら、まだ可能性はゼロではありませんね。
流石に事件と関係ない生徒たちの家から持ってくることは不可能のはずです。