1人ぼっちと1匹オオカミ(下)

「よももにも友達ねぇ。なんでよりにもよって男なんか…。まぁいい。神野秋空だっけ?俺は林組若頭、林…」

「家○ーさん!」」

「そうそう、林家○ーって誰が○ーだ!郁造だ!い・く・ぞ・う!」

 あは、まだ覚えていてくれたんですね。

 若さんは呆れながらも髪の毛をわしゃわしゃと撫でてくれました。

 神野くんはさっきから私たちのやり取りに呆然としています。

「あぁ、よもものせいでまともに俺の名前覚えてくれてるのいるのか?」

「いるんじゃないですか?お父さんは若って言ってましたけど」

「それはお前がわかしゃんって呼んでただろ?清牙さんにもまともに覚えられてなかったらお前のせいだぞ」

 若さんはまだ足りないのか頭をわっしゃわっしゃ撫でてくれます。

 って、あ。髪の毛ぐしゃぐしゃになってしまいました。
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