1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
「若さんもお供さんも嫌いです」
「よもものはふつうのカレーつけたわ」
「神野くんいじめないでくださいって言ったじゃないですか!」
「俺じゃなくて、あいつらが勝手にやったんだ!」
「下のもんの落とし前は上のもんが取るって、若さん言ってましたよね?」
「よもも、俺が悪かった。許してください」
土下座する若さんですが無視です。
神野くんはお水を飲んで何とか回復したようですが、涙目になってしまっています。
神野くんにとんでもないとばっちりが飛んでしまったようですね…。
「神野くんごめんなさい」
「…大丈夫」
神野くんの表情が完全に引きつってしまいました。
その後、改めて神野くんには通常のカレーが出されましたが、ふつうと言えど辛いものは辛いわけで、食べ終わった頃には冬だと言うのに私も神野くんも汗をかいていました。