1人ぼっちと1匹オオカミ(下)

「咲ちゃんのベッド作ってるんだよ」

「っん!」

 返事しているみたいです。

 咲はじたばたしていますね。
 動けるようになったらそこらへん走り回りそうです。

 そうなる頃には、お父さんがここに帰って来てくれればいいんですが…。

 いけない。自信なくしちゃダメです。

「っん…ふえ…」

「咲ちゃん、どうしたの?」

 目がうるうるして今にも泣きそうです。
 と、言っている間に泣き出しちゃいました。

 ありゃりゃ…。

「よも、おむつ重い?」

「…あ、変えとくね」

「おむつとかそこの紙袋!」

「ねぇね!」

 探す前に望亜が持ってきてくれました。

 望亜もお姉ちゃんになったんですねぇ…。

「ありがと、みあちゃん。一緒に手伝ってくれる?」

「あい!」
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