1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
私の言葉にメディア関係の人々がざわざわとしながらも注目を向けてきている。
関口は私をしばらく睨んだ後、大きなため息を漏らしました。
「くだらないですね。そんな戯言に付き合っている暇は…」
『なら、そこにいるメディアさんたちに協力してもらうわ。…なぁ、何が知りたい?警察の汚職か?それとも、大宮怜の今までの…』
「そこまで言うなら、決定的な物なんでしょうね」
言葉を割って入ってきたのは父親でした。
でも、完全に虚勢ですね。ボロが出ていたことに今さら気づいたんでしょうか。
『当たり前だ。俺の集めた情報に1つの狂いもない』
「なら、証明してもらおうか。蓬が誘拐も、監禁もされておらず、今回の事件そのものが嘘であると言うことを」
『あぁ。…でも、こっちにも事情がある。元々は1か月先を見込んで進めてきたんだ。だから、2週間。時間を貰おうか?カメラの入れない場所ではなく、どこかのホールを借りて、メディア関係の目の前でお前らの偽造、暴いてやる』