1人ぼっちと1匹オオカミ(下)

「剣人、代わって」

「…桃、甘やかすなよ」

「分かってる。…蓬、今日のこと、褒められたもんじゃないわよ」

「はい…」

「でも、私のことで怒ったんでしょ?昨日から殺気立ってたし、我慢の限界ってのも分かる。…でも、よもしか清牙を助けられないの。だから、あんな無茶もう二度としないこと」

「はい、ごめんなさい…」

「桃はよもに甘いんだよ…」

 後ろで剣人さんが不服を言っていますが、お母さんのおかげで何とかこれ以上怒られずに済みそうです…。

 でも、今回のは自分でもバカってわかります。流石に…。

 下手すれば連れ出されて連れ去らわれていた可能性も否定できないですし。

 運がよかったとしか言いようがありません。
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