1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
「よも、どした?」
「…焔さん?」
「うわ、お前真っ青だぞ。何が欲しいんだ?買ってきてやっから部屋で寝てろ」
焔さんは私の隣にしゃがみ込んで背中をさすってくれました。
遥人くんわざわざ呼びに行ってくれたんですね。申し訳なさすぎます…。
「私も行きます…」
「あのな、そんな真っ青な顔されて連れて行けるわけねぇだろ。今日は家戻って寝た方がいい。ココアとパン買ってきてやっから。おい、よも幹部室に連れてけ」
「は、はい!」
焔さんはそういうとバイクを取りに行ってしまいました。
行かせるつもりなんてなかったのに…。
遥人くんは甲斐甲斐しく隣に居てくれて、何とか支えようとしてくれています。
遥人くんを外で待たせるわけにはいきませんね。
支えてもらって立ち上がると、倉庫の中に戻りました。