1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
「朔夜さん!こいつ匿ってください」
「あ?」
「え、よもどうしたの!?」
輝星さんの声が聞こえて目を開けると、すぐ目の前に輝星さんの顔があって、目が合うと輝星さんの表情が歪んだ。
「よも、真っ青じゃない!凪、そこどいて!」
ソファに寝かされると、輝星さんと凪さんに顔を覗き込まれる。
うぅ、大ごとになって来ちゃいました…。
「蓬、何で無茶した」
「…してません」
「嘘つくな。今日は家に帰す」
朔夜さんの顔は完全に怒っていて、それ以上何も言い返せませんでした。
こうくんに助けを求めようとしても、こちらも怒っていて、助けてくれそうにありません。
「インフルエンザ?」
「あ、それかも…よも、熱測ろうか」
凪さんのひと言で輝星さんが幹部室の中を捜索し始めてしまいました。
うぅ、弱った体が恨めしいです…。