1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
「あ、そう言えば嵐鬼のたまり場でおかえり会するそうです!あきくんも行きましょ?」
「え?今からか!?」
「はい!言い忘れてました!」
「…だから、そういう大事なのは先に言っとけよ…」
少し呆れた顔をしたあきくんですが、手を引っ張るとついて来てくれました。
既に夜の色が混じった空の下を2人で歩いていく。
こんな風にずっと、一緒に歩けたらいいな…。
「よも…」
「あきく…」
まさかの同じタイミングに口を開いちゃいました。
神野くんが先に言っていいよと促してくれたので、繋いでいた手を離して少し先に行って振り返りました。
「あきくん、これからもずっと、友達でいてくれますか?」