1人ぼっちと1匹オオカミ(下)

 しばらく抱きしめられていると、お父さんはゆっくりと体を離し、私の額にキスをした。

 思わず顔が赤くなって、額を両手で隠す。

「お父さん!」

「なんだ?小さい頃よくやってやってただろ?」

「そう言う意味じゃなくて~!」

「パパずるい!僕も!」

「あい!」

「えぇ!?」

「あら、ママが先よ。よも捕まえた!」

「きゃぁあああ!!?」

 その後、お母さんには頬にキスをされ、智希と望亜は左右に分かれて同時にキスをしてくれました。

 うぅ、本当にどうしちゃったんでしょう。
 事の発端のお父さんは大笑いして私を見つめていて、お母さんも笑っていました。
< 48 / 411 >

この作品をシェア

pagetop