1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
「よもちゃん、俺バイク置いて来るから先に入ってて?」
「分かりました」
嵐鬼の倉庫のシャッターは閉まっていて、空きそうもないので入り口から見えないところの普通のドアに向かいます。
その前に立って、まずコンコンと2回ノックする。コンコンと2回戻って来たので、今度は3回ノックします。
するとドアが開いて、中に入れてくれました。
「晴野さんこんにちは!」
「こんにちは。えっと、初めまして?」
ここのドアの前の見張りは基本的に新人さんのお仕事です。
先ほどのノックは私専用らしく、そのノックの仕方ですぐに私だと分かるそうです。
開けてくれた男の子はまだ幼い感じがしますね。もしかしたら中学生かもしれないです。