1人ぼっちと1匹オオカミ(下)
そのまま最寄駅に戻り、人気のないあの公園までやってきました。
神野くんといるとこの公園にばかり来ている気がします…。
「晴野、どうした」
「…間違い、ありませんでした」
「あいつが、晴野を産んだ…」
「違う!…あの人は、再婚相手でした。だから、血の繋がりはない。…でも、私はやっぱり捨てられていたみたいです」
「…悪いのは男のほうって事か?」
「探す意思もないみたいですよ。今回だって、自分が裕福な生活を続けるために必要なコマ探し。…私は、なんで産まれてきたんでしょうね。必要とされてないなら、いっそこと、産まないでほしかった」