1人ぼっちと1匹オオカミ(下)

「きょ、今日の走りの時、後ろに乗せてください!!」

「え?そんでいいのか」

「はい!!!」

 焔さんは私が来たときに表情を歪めていましたが、命令の内容に拍子抜けたようです。

「しょうがねぇな。メットは自分で用意しろよ」

「ありがとうございます!!!」

 男の子は本当に嬉しそうに目を輝かせていました。そんな様子に周りは冷やかすとこもせず、暖かい視線を送っていました。

 その後はというと、最早パシリ状態ですね。

 宿題代行しろだの、今日の夕飯おごれなどなど、毎年笑いを誘う定番です。
 中にはふざけて明日のクリスマスにデートなどもありましたが。
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