1番目の小夜子
そう。
美希は小夜子のゲームをスタートさせたのだ。

早朝に学校に忍び込み、すべての教室の教卓に赤いバラを飾った。

興奮と緊張で手が震えた。

私は小夜子。
小夜子は私。

なんども心の中で唱えた。

この鍵さえあれば…
平凡な生活から抜け出せる!

美希は希望でいっぱいだった。
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