【完】ある日、恋人を購入した。
…え、は?
うそ。なんっ…何で!?
あたしは有唯くんの姿を目の当たりにした瞬間、思わず自分の目を疑ってしまって、何度も瞬きをする。
けど、いくらよく見てみても、目の前にいるのがあの有唯くんであることに変わりはなくて。
ついさっきまで落ち着いていた心臓が、その瞬間にバクバクと鳴り出す。
「…なんで」
有唯くんの姿を見て、やっとあたしがそう呟くと、そんなあたしの様子を疑問に思ったらしいアズサが言う。
「?……トモ?どうしたの?」
「…っ、」
出来れば、こんな形で再会したくなかった。
あたしがそう思っていたら、次の瞬間、有唯くんが突如あたしの肩に腕を回してきて、アズサを含む皆に言った。
「…ああ、きっとビックリしてんすよ」
「え、」
「だって俺とコイツ…
元恋人同士っすから」
!!
「な?トモ、」