【完】ある日、恋人を購入した。
そしてドキドキしながら店の中に入ると、そこは昨日とは違う部屋の“ちゃんとした店”。
もちろん商品が並べられてあるわけでもないし、写真すら貼っていないけれど…。
わりと落ち着いた雰囲気で、なんだか小さなカフェみたい。
あたしが挨拶とともに中へ進むと、その時奥にいたらしいシュウさんと…
「あ、友香ちゃん待ってたよ。こんばんは」
「……」
初めて逢う、若い男の人が一緒に店に出てきた。
…あ、もしかしてこの人が…?
シュウさんは相変わらず気さくな雰囲気だけれど、その…商品?の男の人は、黙ったままあたしと目を合わせようともしない。
そしてシュウさんに促されるままカウンターの椅子に座ると、その男の人はあたしと二つほど間を空けて座った。
……感じ悪。