Ri.Night Ⅲ
41.あれから
「凛音!起きろ!」
「んぅ~……」
「んーじゃねぇよ!ホラ!起きろって!!」
んー、もううるさい~。
っていうか……頭?
いや、オデコが痛い……。
ぼんやりとした意識の中で聞こえるのは、ペシペシという音と誰かの怒声。
そして、さっきからずっと感じているオデコの痛み。
「凛音!お前が早く起きれるって言うから対戦したんだぞ!」
……痛い。
「早く起きろって!!」
………痛い。
「貴兄に怒られんぞ!!」
………痛い。
っていうか連打しすぎでしょ!
ここまで叩かれたら意識もハッキリしてくるっつーの!
流石に叩かれすぎてオデコの感覚がな無くなってきたあたしは、睡魔と格闘しながら脳ミソを無理矢理覚醒させた。
けど、どうやら起きるのが遅すぎたらしく。
「はーやーく起きろって言ってんだろーが!このクソボケ!!」
上布団を剥ぎ取った優音が勢いよくベッドに飛び乗ってきて、思いっきりあたしを締め上げた。
「ギャーー!!ギブギブギブ!!」
目覚めて直ぐに襲ってきた激しい痛みに、これでもかっていうぐらいベッドを連打する。
「なんだよ。起きるの早ぇーな」
早ぇーな、じゃないし!!
っていうか、優音が起こしたんでしょーが!
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